
【2026年版】ピックルボールのルール完全ガイド|サーブ・スコア・キッチン・ダブルスまで一挙解説
2026年2月28日
この記事は約22分で読めます
【2026年版】ピックルボールのルール完全ガイド|サーブ・スコア・キッチン・ダブルスまで一挙解説
※本記事の情報は2026年3月時点のものです。ルールはUSA Pickleball(旧USAPA)および国際ピックルボール連盟(IFP)の最新ルールブックに基づいています。
はじめに|ピックルボールのルールは「シンプルだけど奥深い」
「ピックルボールって面白そうだけど、ルールが複雑そう...」と思っていませんか? 実は、ピックルボールのルールはラケットスポーツの中でもトップクラスにシンプルです。テニス経験者なら10分、まったくの初心者でも30分あれば試合ができるようになります。
一方で、キッチン(ノーバレーゾーン)やツーバウンスルールなど、ピックルボール独自のルールが絶妙な戦略性を生み出しており、「覚えるのは簡単、極めるのは奥深い」スポーツです。
この記事は、ピックルボールの全ルールを1ページで網羅したハブガイドです。各セクションで概要を紹介し、さらに詳しく知りたい方は個別の詳細記事にリンクしています。
ピックルボールの基本的な概要をまだ読んでいない方や、これからピックルボールを始めたいという方は、そちらも合わせてご確認ください。
1. 基本ルール概要|試合の流れを理解しよう
試合の目的
ピックルボールの試合は、相手よりも先に規定の得点(通常11点、大会によっては15点や21点)に達したチームが勝利します。ただし、2点差をつけなければ勝利が確定しないというルールがあります(例: 10-10の場合は12-10で勝ち)。
試合の流れ
- コイントスまたはじゃんけんでサーブ権を決定
- サーブ側がサーブを打つ
- ラリーを行い、いずれかのチームがミスをするまで続く
- サーブ側がラリーに勝つと1点獲得、レシーブ側がラリーに勝つとサーブ権が移動(サイドアウト)
- 規定の得点(通常11点)に2点差以上をつけて達したチームが勝利
ツーバウンスルール(最重要!)
ピックルボール最大の特徴の一つが**ツーバウンスルール(Two-Bounce Rule)**です。
- サーブのリターン(1回目)は必ずバウンドしてから打つ
- リターンの返球(2回目)も必ずバウンドしてから打つ
- 3球目以降はバウンドなしでボレーしてもOK
このルールにより、サーブ&ボレーのような「サーブ後すぐにネットに出て決める」戦術が封じられ、ラリーが続きやすくなっています。初心者でも長いラリーを楽しめるのは、このルールのおかげです。
ピックルボールの基本ルールをさらに詳しく知りたい方は「ピックルボールのルール初心者ガイド」をご覧ください。
2. サーブのルール|正しいサーブがすべての始まり
サーブはピックルボールの試合で唯一、自分のペースで打てるショットです。ルールを正しく理解して、確実にサーブを入れましょう。
サーブの基本条件
- アンダーハンド(下手打ち)で打つ: パドルがボールに当たる瞬間、パドルのヘッドが手首より下になければならない
- ベースラインの後ろから打つ: サーブ時にベースラインを踏んだり越えたりしてはいけない
- 対角線のサービスエリアに入れる: 右側からサーブした場合は相手の左側サービスエリアへ、左側からの場合は右側へ
- キッチン(ノーバレーゾーン)に落ちたらフォルト: サーブはキッチンラインを越えて深く打つ必要がある
ドロップサーブ(2025年正式採用)
ボールを手から落とし(投げ上げてはいけない)、バウンドしたボールを打つサーブ方式です。2025年に正式ルールとして恒久採用されました。ドロップサーブの場合、アンダーハンドやパドルの位置に関する制限はありません。初心者には通常のサーブよりも打ちやすいと感じる方も多いです。
サーブの戦略
サーブは「ただ入れるだけ」から始めて、慣れてきたらコースや深さを意識していきましょう。私がピックルボールを始めた当初は、サーブが入らないことが一番のストレスでしたが、ドロップサーブを覚えてからは安定感が格段に増しました。
サーブのテクニック・コツ・練習方法は「ピックルボールサーブ完全ガイド」で詳しく解説しています。
3. スコアリング(得点方式)|3つの数字の意味を覚えよう
ピックルボールの得点方式は初心者が最初に混乱するポイントですが、仕組みを理解すれば非常にシンプルです。
サイドアウト方式
ピックルボールの標準的な得点方式はサイドアウト方式です。
- サーブ側がラリーに勝った場合: 1点獲得し、サーバーが左右を入れ替えてサーブを継続
- レシーブ側がラリーに勝った場合: 得点は入らず、サーブ権が移動(サイドアウト)
つまり、得点できるのはサーブ権を持っている側だけです。
ダブルスの3つの数字
ダブルスでは、スコアを3つの数字で読み上げます。
「サーブ側の得点 - レシーブ側の得点 - サーバー番号」
- 「4-2-1」= サーブ側4点、レシーブ側2点、第1サーバーがサーブ中
- 「0-0-2」= 試合開始のスコア(最初は第2サーバーから始まる)
試合開始時が「0-0-2」から始まるのは、先攻チームの有利さを緩和するためです。最初のチームは第2サーバー(1人だけ)からスタートし、ミスすると即サイドアウトとなります。
ラリースコアリング(新方式)
2025年のルール改正により、大会ディレクターの裁量でラリースコアリング方式(サーブ権に関係なく、ラリーに勝ったチームが得点)を採用できるようになりました。MLPなどのプロリーグではすでに採用されています。
スコアの詳しい数え方と具体例は「ピックルボールのスコアの数え方完全ガイド」をご覧ください。
4. キッチン(ノーバレーゾーン)ルール|ピックルボール最大の特徴
キッチン(ノーバレーゾーン / NVZ)は、ネットの両側にそれぞれ2.13m(7フィート)の幅で設けられたエリアで、ピックルボールを他のラケットスポーツと決定的に区別する最も重要なルールです。
基本ルール
- キッチン内ではボレー(ノーバウンドで打つこと)をしてはいけない
- キッチンライン上に立っている状態でのボレーもフォルト
- ボレーの勢い(モメンタム)でキッチンに入ってしまった場合もフォルト
よくある誤解
多くの初心者が「キッチンに入ってはいけない」と誤解していますが、正確には**「キッチン内でボレーをしてはいけない」**です。ボールがキッチン内でバウンドした後に打つ(グラウンドストロークする)のは問題ありません。
例えば、相手がキッチン内に短いボール(ディンク)を打ってきた場合、キッチンに入ってバウンド後に打ち返すのは完全に合法です。
モメンタムルール
ボレーを打った後の勢い(モメンタム)でキッチンエリアに足が入ったり、キッチンに触れたりした場合はフォルトになります。これは、ボレーの直後だけでなく、ボールが相手コートに着地した後でも適用されます。
キッチンルールの詳細な解説と具体的な場面別の判定は「キッチン(NVZ)ルール徹底解説」で網羅的に紹介しています。
5. ダブルス特有のルール|パートナーとの連携が勝利の鍵
ピックルボールの最も一般的なプレー形式がダブルスです。シングルスとは異なるルールがいくつかあります。
サーブローテーション
ダブルスでは、各チームに2人のサーバーがいます。第1サーバーがサイドアウトになったら第2サーバーにサーブ権が移り、第2サーバーもサイドアウトになったら相手チームにサーブ権が移動します。
サーバーの立ち位置
得点が偶数(0, 2, 4...)のときは右サイド、奇数(1, 3, 5...)のときは左サイドからサーブします。これにより、得点するたびにサーバーとパートナーのポジションが入れ替わります。
パートナーの位置
サーブやリターンの際、パートナーの立ち位置に関するルール上の制限はありません。ただし、戦略的にはサーブ側のパートナーはキッチンラインに、リターン側のパートナーはベースライン付近にいるのが基本的なポジショニングです。
ダブルスのルールとポジショニングの詳細は「ダブルスルール完全解説」をご覧ください。戦術については「ダブルス戦術ガイド」で詳しく解説しています。
6. シングルスのルール|1対1の真剣勝負
シングルスはダブルスとルールの大部分が共通していますが、いくつか異なる点があります。
ダブルスとの主な違い
- スコアは2つの数字: 「サーバーの得点 - レシーバーの得点」(サーバー番号は不要)
- サーブ権は即移動: 1人しかいないため、サイドアウト=即相手にサーブ権
- サーブサイドのルール: ダブルスと同じく偶数は右サイド、奇数は左サイドからサーブ
シングルスの特徴
シングルスはコート全面を1人でカバーするため、ダブルスよりも体力的にハードです。しかしその分、戦略の幅が広く、個人のスキルがダイレクトに結果に反映されます。
シングルスの戦術やポジショニングは「シングルス戦術ガイド」をご覧ください。
7. コートサイズ|正しい寸法を知ろう
ピックルボールのコートはバドミントンのダブルスコートとほぼ同じサイズで、テニスコートの約4分の1です。
コートの寸法
項目 | メートル | フィート |
|---|---|---|
コート全体 | 13.4m x 6.1m | 44ft x 20ft |
キッチン(NVZ) | ネットから2.13m | ネットから7ft |
サービスエリア(片側) | 4.57m x 3.05m | 15ft x 10ft |
ネット高さ(中央) | 86.4cm | 34in |
ネット高さ(両端) | 91.4cm | 36in |
各ラインの名称
- ベースライン: コートの奥側の横線。サーブはこの後ろから打つ
- サイドライン: コートの縦の線
- センターライン: サービスエリアを左右に分ける線
- キッチンライン(NVZライン): ネットから2.13mの位置にある線
- サービスライン: ベースラインからキッチンラインまでのサービスエリアの区切り
テニスコートとの大きさの比較や、コートの設営方法、必要な道具については「コートサイズと設営方法の完全ガイド」で図解付きで詳しく解説しています。全国のコートの探し方は「全国ピックルボールコートガイド」をご参照ください。
8. フォルト(反則)一覧|これだけは覚えておこう
フォルトとは、ルール違反によってポイントが失われる、またはサーブ権が移動する状況です。
主なフォルト
フォルトの種類 | 内容 |
|---|---|
サーブがサービスエリアに入らない | キッチンに落ちた場合を含む |
サーブがネットに当たってサービスエリアに入らない | 2021年以降レットなし。ネットに当たってもサービスエリアに入ればライブボール |
キッチン内でボレーをする | キッチンライン上も含む |
ボレーの勢いでキッチンに入る | モメンタムルール違反 |
ボールがアウトになる | サイドラインやベースラインの外に落ちる |
ボールがネットを越えない | ネットに当たって自分のコートに落ちる |
ツーバウンスルール違反 | 最初の2球でボレーをしてしまう |
ボールが2回バウンドしてから打つ | 自分のコートで2回以上バウンドした場合 |
サーブのルール違反 | アンダーハンドでない、ベースラインを越えるなど |
インとアウトの判定
ボールがラインに少しでも触れていればインです。完全にラインの外に落ちた場合のみアウトとなります。判定に迷った場合は「相手チームに有利な判定をする」のがピックルボールの精神です。
9. ピックルボール用語集(よく使う用語)
試合中やルール解説で頻出する基本用語をまとめました。
用語 | 意味 |
|---|---|
ディンク(Dink) | キッチン近くで打つ柔らかいショット |
ドライブ(Drive) | 力強いフラットまたはトップスピンのショット |
ロブ(Lob) | 相手の頭上を越える高いショット |
3rdショットドロップ | 3球目にキッチン手前に落とすショット |
サイドアウト | サーブ権が相手チームに移ること |
エルネスト(Erne) | キッチンの外側を通ってネット際でボレーする技 |
スタッキング | ダブルスで特定のポジション配置を維持する戦術 |
バンガー | 強打中心のプレースタイル |
レット | 以前はネットに当たったサーブのやり直しを指したが、2021年以降のUSA Pickleballルールでは廃止。ネットに当たっても正しいエリアに入ればプレー続行 |
ATP | アラウンド・ザ・ポスト。ネットポストの外側を通して打つショット |
さらに詳しい用語集は「ピックルボール用語集|100語以上を完全収録」をご覧ください。
10. マナーとエチケット|気持ちよくプレーするために
ピックルボールは「フェアプレーとスポーツマンシップ」を重視するスポーツです。ルールと同じくらい、マナーも大切にしましょう。
基本マナー
- スコアは大きな声でコールする: サーブの前に必ず3つの数字(シングルスは2つ)を読み上げる
- 相手の判定を尊重する: ライン際の判定は相手チームに委ねるのが基本
- 良いショットには「ナイスショット」と声をかける: 相手チームのプレーも称える
- 安全第一: 隣のコートにボールが転がった場合は「ボール!」と声をかけてプレーを中断する
- パートナーのミスを責めない: ダブルスでは互いに声を掛け合い、ポジティブな雰囲気を作る
- 試合後は握手やパドルタッチ: 対戦相手、パートナーに感謝を伝える
私たちピクラ編集部が全国の大会を取材する中で感じるのは、ピックルボールコミュニティの温かさです。初心者に対してルールを丁寧に教えてくれるベテランプレーヤーが多く、「マナーの良さ」がピックルボール文化の核にあると感じています。
マナーの詳細は「ピックルボールのマナー・エチケット完全ガイド」をご覧ください。
ルール早見表|これだけ覚えれば試合ができる
項目 | ルール |
|---|---|
勝利条件 | 11点先取(2点差必要) |
得点方式 | サーブ側のみ得点可能(サイドアウト方式) |
サーブ | アンダーハンド、対角線のサービスエリアへ |
ツーバウンスルール | 最初の2球はバウンド後に打つ |
キッチン | NVZ内ではボレー禁止 |
サーブローテーション | 偶数は右、奇数は左から |
試合開始スコア | 0-0-2(ダブルス) |
よくある質問(FAQ)
Q1. ピックルボールのルールはテニスと何が違いますか?
最大の違いは、(1)キッチン(ノーバレーゾーン)の存在、(2)ツーバウンスルール、(3)アンダーハンドサーブ、(4)サイドアウト得点方式の4点です。テニスとの詳しい比較はこちら。
Q2. キッチンには絶対に入ってはいけないのですか?
いいえ。キッチンに入ること自体は禁止されていません。禁止されているのは「キッチン内でボレー(ノーバウンドで打つこと)をすること」です。バウンドしたボールを打つためにキッチンに入るのは問題ありません。キッチンルールの詳細はこちら。
Q3. 「0-0-2」で始まるのはなぜですか?
先攻チームの有利さを緩和するためです。最初のチームは第2サーバー(1人だけ)からスタートするため、ミスすると即サイドアウトとなります。スコアの詳しい仕組みはこちら。
Q4. サーブはオーバーハンド(上から打つ)でもいいですか?
いいえ。ピックルボールのサーブは必ずアンダーハンド(下手打ち)でなければなりません。ただし、ドロップサーブ(ボールを落としてからバウンド後に打つ)の場合は、打ち方の制限が緩和されます。サーブの詳しい打ち方はこちら。
Q5. ラリースコアリングとは何ですか?
サーブ権に関係なく、ラリーに勝ったチームが得点できる方式です。2025年のルール改正で大会ディレクターの裁量により採用可能になりました。MLPなどのプロリーグでの採用状況はこちら。
Q6. ルールブックはどこで入手できますか?
USA Pickleballの公式サイトから英語版のルールブックを無料でダウンロードできます。日本語では、一般社団法人日本ピックルボール協会(JPA)のサイトに日本語のルール概要が掲載されています。
Q7. 試合中にルールの判定で揉めた場合はどうすればよいですか?
公式大会ではレフェリーに確認します。レクリエーションゲームでは、ライン際の判定はボールに近い側のチームに委ね、判断が難しい場合は「イン(相手に有利)」とするのがマナーです。マナーの詳細はこちら。
Q8. バドミントンとの違いは何ですか?
コートサイズは似ていますが、使用するボール(シャトルではなくプラスチックボール)、ネットの高さ、サーブ方式、キッチンルールなど多くの点が異なります。バドミントンとの詳しい比較はこちら。
さらに深く学ぶためのガイド
ルールを理解したら、次はテクニックの上達や道具選びに進みましょう。
- テクニック: サーブ / リターン / ディンク / 3rdショットドロップ / ボレー / ロブ
- 道具選び: パドルの選び方 / シューズの選び方 / ボールの選び方
- コート探し: 全国コートガイド / コート予約ガイド
- 大会に出る: 初めての大会参加ガイド / 2026年大会スケジュール
まとめ|ルールを覚えたら、あとはコートに立つだけ
ピックルボールのルールは、一度読めば十分に理解できるシンプルさが魅力です。最初はスコアの読み方やキッチンルールに戸惑うかもしれませんが、3試合もプレーすれば自然と身につきます。
大切なのは、ルールブックを完璧に暗記することではなく、実際にコートに立ってプレーすること。ルールの細かいニュアンスは、プレーを重ねる中で体感的に理解できるようになります。
ぜひこの記事をブックマークして、プレー中に疑問が出たときのリファレンスとしてお使いください。
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