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ピックルボールのマナー・エチケット完全ガイド|試合前後・練習・公共施設での振る舞い方
ルール

ピックルボールのマナー・エチケット完全ガイド|試合前後・練習・公共施設での振る舞い方

2026年2月28日

この記事は約13分で読めます

ピックルボールのマナー・エチケット完全ガイド|試合前後・練習・公共施設での振る舞い方

「ピックルボールを始めたけど、どんなマナーがあるの?」「試合中にやってはいけないことは?」「暗黙のルールが分からなくて不安……」

ピックルボールは「世界一フレンドリーなスポーツ」と呼ばれることがあります。これは、プレーヤー同士が互いを尊重し合う文化がスポーツの根底にあるからです。しかし、フレンドリーであるがゆえに、暗黙のマナーやエチケットが多く、初心者には分かりにくい部分もあります。

※本記事の情報は2026年3月時点のものです。

この記事では、ピックルボールのマナーとエチケットを「試合前」「試合中」「試合後」「練習時」「公共施設利用時」の5つのシーンに分けて、初心者にも分かりやすく解説します。

ピックルボールの基本ルールについては「ピックルボールのルール完全ガイド」を、ダブルスの特有のルールについては「ダブルスルール徹底解説」をまずご確認ください。


試合前のマナー

挨拶とネット越しのパドルタッチ

ピックルボールの試合では、プレー開始前にネット越しに相手チームと挨拶を交わすのが基本です。テニスの握手にあたるのが「パドルタッチ」で、ネットの上でお互いのパドルを軽く合わせる動作です。

パドルタッチのやり方は簡単です。ネットに歩み寄り、パドルの面を相手のパドルの面に軽く「コツン」と合わせるだけ。日本語で「よろしくお願いします」、英語なら「Good game(いいゲームにしましょう)」と一言添えるとスマートです。

ポイント:

  • 4人全員とパドルタッチするのが丁寧
  • 強く叩きつけず、軽く触れる程度に
  • 笑顔で挨拶を添える

ウォームアップの共有

試合前のウォームアップ(練習ラリー)は、相手チームと一緒に行います。この時間は自分のショットを決める練習ではなく、お互いが身体を温め、ボールの感覚を掴むための時間です。

  • 相手が打ちやすい位置にボールを返す
  • スマッシュやハードショットは控える
  • 5〜10分程度で切り上げ、お互いに「準備OKですか?」と確認する

実際に私たちピクラ編集部が初めて大会に参加したとき、ウォームアップで全力スマッシュを打ってしまい、相手に苦笑された経験があります。ウォームアップはあくまで「お互いのための時間」であることを忘れないでください。

使用コートの確認

大会や公共施設では、自分たちが使うコートの番号や使用時間を事前に確認しましょう。間違ったコートに入ってしまうとトラブルのもとです。コートの予約方法については「コート予約ガイド」で詳しく解説しています。


試合中のマナー

スコアコールの徹底

ピックルボールで最も重要なマナーの一つが、サーブ前のスコアコールです。サーバーは必ずサーブを打つ前に、はっきりとした声でスコアをコールしなければなりません。

ダブルスの場合、コールの順番は「サービング側のスコア → レシーブ側のスコア → サーバー番号(1または2)」です。例えば「4-2-1(よん、に、いち)」のようにコールします。

スコアリングの詳細については「スコアリング完全ガイド」をご覧ください。

スコアコールのマナー:

  • 全員に聞こえる声量でコールする
  • コール後、一拍おいてからサーブを打つ(相手が準備できるように)
  • 相手がスコアを聞き返したら、気持ちよく繰り返す
  • スコアが分からなくなったら、正直に確認し合う(恥ずかしいことではない)

ラインジャッジのマナー

ピックルボールでは、特にアマチュアの試合で審判がつかないことが多く、ラインジャッジは「ボールが落ちた側のプレーヤー」が行います。これは「セルフジャッジ」と呼ばれ、スポーツマンシップが最も問われる場面です。

セルフジャッジの基本原則:

  1. 判断に迷ったら「イン」にする ── これがピックルボールの最も重要なマナーです。確信がない場合は、相手に有利な判定をするのがスポーツマンシップです
  2. コールは即座に ── ボールが着地したらすぐに「アウト!」とコール。時間が経ってからの「やっぱりアウトでした」は認められません
  3. 声とハンドシグナルの両方で ── アウトの場合は「アウト!」と声を出しながら、指でコート外を指すハンドシグナルを出すと分かりやすい
  4. パートナーと意見が分かれたら「イン」 ── ダブルスで2人の意見が分かれた場合は、相手に有利な「イン」の判定とします

フットフォルトの自己申告

キッチン(ノンボレーゾーン)に足が入った状態でのボレーはフットフォルトとなります。審判がいない場合、フットフォルトは自己申告が基本です。自分の足がラインを踏んでいたら、正直に相手に伝えましょう。

「気づかなかった」ことは仕方がありませんが、意図的にフットフォルトを隠すのはマナー違反であり、繰り返すと対戦相手やコミュニティからの信頼を失います。

プレー中の声かけ

ダブルスでは、パートナーとのコミュニケーションが重要です。

  • 「マイン!(私が取る)」「ユアーズ!(あなたが取って)」 ── ボールの処理を明確にする
  • 「ナイスショット!」 ── 相手の良いプレーにも声をかける
  • 「ごめん!」 ── パートナーに迷惑をかけたときは素直に謝る

ただし、相手の邪魔になるような過度な声出しや、相手のミスを喜ぶような言動は控えましょう。

ダブルスのポジショニングについては「ポジショニングガイド」で詳しく解説しています。

やってはいけないこと

試合中に避けるべき行動を明確にしておきましょう。

  • パドルやボールを投げる・叩きつける ── 感情的になっても道具に当たるのは厳禁
  • 相手に向かってボールを故意にぶつける ── 身体への故意のターゲッティングは非常に危険で、最大のマナー違反
  • 遅延行為 ── 不必要にプレーを中断する行為はマナー違反
  • コーチングの受け入れ ── 大会ではコート外からのコーチングが禁止されている場合があります
  • 携帯電話の使用 ── 試合中のスマホチェックは論外です

試合後のマナー

ネットでのパドルタッチ・握手

試合終了後は、勝敗に関わらず、再びネットに集まってパドルタッチ(または握手)を行います。これはピックルボールの最も大切な伝統の一つです。

  • 勝った側も負けた側も、笑顔でネットに向かう
  • 「ありがとうございました」「Good game」と声をかける
  • 負けた悔しさがあっても、相手を称えることを忘れない

相手を称える言葉

試合後にかける言葉は、ピックルボールのコミュニティ文化を象徴するものです。

  • 「ナイスゲームでした」 ── 最も基本的な言葉
  • 「あのディンクショット、すごかったです」 ── 具体的に相手の良かったプレーを褒める
  • 「勉強になりました」 ── 相手が上級者だった場合に
  • 「またやりましょう」 ── 次の対戦への意欲を伝える

ディンクショットなどの技術名を使って具体的に褒めると、相手にも喜ばれますし、自分の技術理解にもつながります。

大会でのマナー

大会参加時には追加のマナーがあります。

  • 試合結果を本部(運営)に速やかに報告する
  • 次の試合に備えてコートを速やかに空ける
  • 対戦相手の悪口を言わない
  • SNSに試合動画を上げる場合は相手の許可を得る

初めての大会参加で不安な方は「初めての大会参加ガイド」で事前に流れを確認しておくと安心です。


練習時のマナー

コートの共有ルール

公共施設やピックルボールクラブでは、コートを複数のグループで共有することが一般的です。円滑な共有のためのマナーを押さえておきましょう。

パドルスタッキング(順番待ちシステム)

海外では「パドルスタッキング」と呼ばれる順番待ちの仕組みが広く使われています。コート脇にパドルを積み重ねて(またはベンチに並べて)おき、順番が来たらプレーするシステムです。日本でもこの仕組みを採用しているコミュニティが増えています。

  • パドルを順番通りに置く
  • 自分の順番が来たら速やかにコートに入る
  • 1ゲーム(11点先取)が終わったら次のグループに交代する

ラウンドロビン(総当たり)形式

練習会ではラウンドロビン(総当たり)形式がよく行われます。ペアをローテーションしながら全員と対戦する形式で、様々なレベル・スタイルの人と打ち合えるメリットがあります。

  • 指定されたペアやコートに素早く移動する
  • 自分よりレベルが低い相手でも手を抜かず、かつ配慮する
  • 運営の指示に従う

ピックルボールサークルの探し方は「ピックルボールサークル・クラブの探し方」をご覧ください。

ボール管理のマナー

ピックルボールのボールは軽くてよく転がるため、他のコートにボールが入ってしまうことがよくあります。

ボールがコートに入ったとき

  • 「ボール!」と声をかける ── 他のコートからボールが転がってきたら、すぐに「ボール!」と叫んでプレーを中断します。これは安全のためのルールであり、最も重要なマナーの一つです。ボールを踏んでの転倒事故を防ぎます
  • 速やかにボールを返す ── 自分のコートに転がってきたボールは、プレーの合間に拾って相手コートに返します。投げ返すときは、相手に直接渡すか、ネット下を転がして返します

怪我予防については「ピックルボールの怪我予防ガイド」も参考にしてください。

ボールが他のコートに入ったとき

  • 他のコートのラリー中にボールを取りに行かない
  • ラリーが途切れるのを待ってから「すみません」と声をかけて取りに行く
  • 可能であれば相手に返してもらうのを待つ

練習中のレベル差への配慮

ピックルボールのコミュニティには、初心者から上級者まで様々なレベルのプレーヤーがいます。レベル差がある場合のマナーも大切です。

  • 上級者は: 初心者に対して威圧的なプレーをしない。アドバイスを求められたら快く応じる。ただし求められていないアドバイスを押しつけない
  • 初心者は: 教えてもらったら感謝を伝える。上級者のプレーを尊重する。分からないことは積極的に質問する

公共施設でのマナー

施設利用のルールを守る

体育館や公共のテニスコート、屋外施設など、ピックルボールのプレー場所は様々です。それぞれの施設にはルールがありますので、必ず確認して従いましょう。

全国のプレーできる場所については「ピックルボールができる場所まとめ」で紹介しています。

  • 利用時間を厳守する ── 予約した時間が終わったら速やかにコートを空ける
  • 施設のルールに従う ── 靴の種類(室内履き限定など)、飲食の可否、ボールの種類(屋内用/屋外用)を確認する
  • 原状復帰 ── ポータブルネットを使用した場合は撤去、ラインテープを貼った場合は剥がすなど、使用前の状態に戻す

シューズの選び方は「ピックルボールシューズの選び方」で、ボールの種類は「ボールの選び方ガイド」で解説しています。

騒音への配慮

ピックルボールの「ポコポコ」というボール音は、場所によっては騒音問題になることがあります。特に住宅街に近い屋外コートでは注意が必要です。

  • 早朝や深夜のプレーを避ける(施設の利用時間を守る)
  • 歓声や掛け声の音量に気を配る
  • 施設の騒音ルールがあれば必ず従う

ゴミ・汗の処理

  • ペットボトルやテープなどのゴミは必ず持ち帰る
  • 汗で床が滑りやすくなった場合はタオルで拭く
  • 共有のベンチや椅子を占有しすぎない

知っておきたいピックルボールの精神

「ファン・フェアネス・フレンドシップ」

ピックルボールのコミュニティでは、3つのFを大切にする文化があります。

  • Fun(楽しさ) ── 勝ち負けよりも、プレーすることの楽しさを大切にする
  • Fairness(公正さ) ── セルフジャッジでも正直であること
  • Friendship(友情) ── 対戦相手もパートナーも、ピックルボールを通じた仲間

実際に私たちピクラ編集部が様々な大会を取材する中で感じるのは、ピックルボールコミュニティの温かさです。大会後に対戦相手同士が一緒にご飯を食べに行くような光景は珍しくありませんし、初心者に上級者が自然と声をかけて教えてくれる場面も日常的に目にします。

スポーツマンシップとは

技術が上達するほど、マナーの重要性も増していきます。上級者ほど相手への敬意を忘れず、フェアプレーを実践するのが真のスポーツマンシップです。

大会で活躍するための技術を磨きたい方は「ピックルボール上達のコツ」も参考にしてください。技術とマナーは車の両輪です。


まとめ:マナーチェックリスト

最後に、覚えておきたいマナーをチェックリスト形式でまとめます。

試合前:

  • ネット越しにパドルタッチで挨拶する
  • ウォームアップは相手のための時間と心得る

試合中:

  • スコアコールをはっきりと行う
  • ラインジャッジは「迷ったらイン」
  • フットフォルトは正直に自己申告する
  • 相手の良いプレーにも声をかける
  • 感情的にならない

試合後:

  • 再びパドルタッチで感謝を伝える
  • 相手の良かったプレーを具体的に褒める

練習時:

  • コートの共有ルール(パドルスタッキング等)に従う
  • 「ボール!」の声かけを徹底する
  • レベル差に配慮する

公共施設:

  • 利用時間・施設ルールを厳守する
  • 騒音に配慮する
  • 原状復帰を忘れない

マナーを守ることは、自分自身が気持ちよくプレーするためだけでなく、ピックルボールというスポーツ全体の発展にもつながります。一人ひとりのマナーが、ピックルボールの「世界一フレンドリーなスポーツ」という評判を支えているのです。


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